端午の節句の飾り物「燕尾形兜」
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下、3蜜を避け、外出、外食、遊びも仕事もままならない日々が続いている昨今。
何かできることは、、と思ってみても、フォトグラファーにできることと言えば写真を撮ることぐらいです。
コロナと直接戦うことはできませんが写真でなにか人を勇気づけらないかと考えてみました。
五月五日といえば端午の節句です。そこで、親しくさせていただいている京都西陣の「たくみ人形」さんに五月飾りの兜をお借りして撮影をしてみましました。
江戸時代に武家社会から広まった鎧兜を飾る風習は、戦において身の安全を願い、神社にお参りする際に鎧や兜を奉納したことに由来します。
現代においては鎧兜が”身を守るもの”という意味合いから、事故や病気から子供を守ってくれるようにとの願いを込めて端午の節句に飾るのだそうです。
さて、一つ目の写真の兜は蒲生氏郷公の「燕尾形兜」と呼ばれる兜です。
蒲生氏郷公は滋賀県日野の出身の武将で後に会津の鶴ヶ城城主。キリシタン大名として「レオン」という洗礼名をもっていた異色の武将です。
そのためでしょうか、この兜もダークヒーローを思わせる一種独特な雰囲気を纏っているように思います。
ということで、そんな蒲生氏郷公を夢想しつつ、金屏風の前の華やかな兜飾りというより、少しダークな雰囲気での写真を撮ってみました。
今世間にはびこる悪い疫病を祓ってくれる強いダークヒーローのイメージです。
もう一つはお普段よく目にするオーソドックスな兜。
こちらは華やかに金箔貼りを背景に力強いイメージでの写真です。
兜の力で少しでも早く世界が元の平穏を取り戻しますようにとの願いを込めて。