先日、「改華堂」の小川昌男氏の製作されました鉄のアート作品 “KRÖTE(クレーテ)” を撮影いたしました。
さて、その “KRÖTE” とはそもそも何なのかを説明いたしましょう。
時は1982年、月刊HOBBY JAPAN という模型雑誌で「SF3D」なるオリジナルSF連載企画が始まりました。”KRÖTE”とはその連載中に登場するAI無人歩行兵器なのです。
この「SF3D」は、イラストレーターであり模型などの立体造形にも造詣の深い横山 宏氏によりデザイン/モデリングされるメカによるジオラマを使ったフォトストーリーで、連載が始まるやいなや読者の圧倒的な支持を集め、1984年ついにプラモデルが発売されるに至ります。
横山 宏氏作のオリジナルモデルの多くは 1/20,1/35 スケールの設定で制作され,それをもとに作られたプラモデルもオリジナルモデルのスケールに準じたもので展開されました。この”KRÖTE”も当時1/20のプラモデルとして発売されていました。
その後「SF3D」は「マシーネンクリーガー」と名前を変え、国内のみならず海外で根強いファンが増え続け、今現在も様々なメーカーからプラモデルが発売され続けています。
そして2019年、九州小倉に始まり東京八王子で大規模な「横山 宏のマシーネンクリーガー展 立体造形でみせる空想世界」と題した展覧会が行われることとなり、愛知県でバイク、車のレストア&カスタムビルダー「改華堂」を主宰し、自身もマシーネンクリーガー・横山 宏氏の熱心なファンでもある小川昌男氏が オマージュを込めて鉄を叩き、溶接して作り上げられたのがこの1/5 の “KRÖTE”なのです。
1/20 の”KRÖTE”の模型は自身でも制作したことがありよく知った物なのですが、本物の”鉄”を打って作り上げられた巨大な”KRÖTE”はまさに本物! プラモデルとは違った迫力と力強いオーラを纏いっており、あらためて横山デザインの凄さと製作された小川氏の”力”をを感じさせるものでした。
◆横山 宏のマシーネンクリーガー展 八王子夢美術館の展示風景◆
そして、これこそこそが全ての始り、1983年にホビージャパンに初登場した横山宏先生のオリジナルモデルなのです。
横山 宏のマシーネンクリーガー展 立体造形でみせる空想世界 八王子夢美術館にて 7/13 ~ 9/1